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2005年09月29日
予防医学の大切さ 1 ~入院生活~
みなさん、病院へ行ったことありますか?
ありますね、それくらい。
今の質問は忘れてください、
それでは、病院に入院したことはありますか?
一度入院したことのある人ならおわかりかもしれませんが、病院内というのは、基本的に病人が生活するところと考えられています。病人となると、発熱したり、ほとんど寝ていたり、時に急変したりすることを想定して、病院の医療従事者にとって働きやすいように考慮されています。
例えば、こんな感じ。
ストレッチャーが移動しやすいようにツルツルした床、真っ白な壁、白々とまぶしい蛍光灯、浄水器にかけてない水、以前に比べると良くなっているものの・・・という程度の病院給食。週に数回のお風呂。
いかがですか?想像通りですか?
こういう印象は人により、様々です。
入院生活が上げ膳据え膳の天国のような場所とおっしゃる強者もいらっしゃるでしょう。これは現在の生活がどんなものかという質問かも知れません。でも、環境的に病院というのは、やはり厳しい所です。そして私がお話しした病院はきわめて一般的で今イメージしている病院はどちらかというと、良心的な部類に入ります。
じゃ、どうしてそんな想いをして多くの患者さんは残り少ない人生の貴重な時間をつかって、入院をしてらっしゃるのでしょうか。患者さんたちは居たくていらっしゃるわけではありません。ほとんどの方が帰りたいけど、病状がままならず、家での生活は到底望めない場合もありますし、または家族の協力が得られないために仕方なく入院の継続をしている場合もあります。
でもね、、、。
私だったら、数日で逃げ出したくなるでしょう。そういう感性が本当は人間的なものだと思います。病気になって一人ではやっていけないという方は、社会的な弱者に入ります。守ってくれる環境がないため、病院に入ります。そして、自分一人の時間や家族との時間との引き換えに、ご自分の身の保証を優先するのです。
ある程度の我慢が必要になってくるでしょう。
でも、考えてみてください。
誰だって自分の好きな家具やお皿、自分で植えたお花、自分で選んだ食材に囲まれて静かに自分の時間を持ちたいと思います。
特に体の調子が悪ければ、自分の好きなシーツで丁度いい具合の布団の中で眠りたいと思います。そのちょうどいい具合のものは自分だけがわかる、そういうさじ加減的な物ってやっぱり快適に過ごすためには、大事にしたいですよね。
もっと、贅沢言ってしまいましょう!
できたら、パートナーか愛する家族の作ってくれた、または買ってきてくれた食べ物を口にしたいでしょう?はたまた、自分の好きなアロマを炊いてもらって、オイルで足のマッサージをしてくれたらそれは、もう・・・。たまらな~~い!
あ、これは、あくまで個人的な好みです。(うっとり)
特にこれは高齢者がほとんどですが、入院し、手術を受け、強制的に寝たきりになり痴呆の症状が出始めるケースは、多くの医者が経験するエピソードです。
これは、寝たきりに近い状態になり、今まで使っていた多くの脳の部分の働きを落としたためと思われます。また、今まで健康だったお年寄りが試験的に検査を受けるために予定入院にすると、入院後すぐに高熱を出すということがしょっちゅうありました。これはあくまで私の憶測ですが、入院したことによる一時的な心の不安、ストレスによって免疫が落ち、その際に通常だったら感染することのないウイルスや細菌にも免疫防御ラインを破られてしまうことだろうと思います。
ああ、前置きがながくなってしまった!
つまり、病人になってからでは遅い!ということです。病人というのは、すでに自分の考えや想いを実践するには、あまりにも弱い立場にあるということです。
その場に低くしゃがんで自分の病気の勢いが少しでも弱くなることをただ待つしかない。または、家族に協力的でパワフルなメンバーが一人でも居ればいいのですが、そういう場合も患者さん自身が強力な精神力を発揮できる時だけに限り、例えば、脳梗塞などしゃべる機能や考える機能が損傷を受けてしまった場合は、家族としてもできることは少なくなるのが自然といえるかもしれません。
(続く)
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投稿者 asidru : 2005年09月29日 12:51