2005年09月29日
精油の抽出法~各論
エッセンシャルオイルの抽出方法について詳しく説明します
水蒸気蒸留法
植物の芳香成分は、植物の細胞で作られるエッセンスです。このエッセンスは蒸留によって化学変化を起こし、精油と私たちが呼んでいるものになります。
原料を蒸留釜に入れ、そこに高温の水蒸気を通し、植物のエッセンスを揮発させます。揮発したエッセンスを含んだ水蒸気は、冷却器で急激に冷やされ、液化します。このとき、液体は二層に分かれ、上の部分は精油となり、下の部分はフローラルウォーターになります。このフローラルウォーターにも精油成分が少し含まれているため良い香りがし、化粧水などに利用されます。
溶剤抽出法
熱や圧力に弱いデリケートな花には水蒸気蒸留法は使えません。
そこで、使われるのがこの溶剤抽出法。ベンゼンなどの有機溶剤に原料を漬け込み、低温で揮発させます。後に残ったコンクリートと呼ばれるものになります。
コンクリートに再びアルコールを加えて溶かし、揮発させて抽出します。
圧搾法
読んで字のごとし。オレンジなどの柑橘類はエッセンスは果皮の外側に最も多く含まれています。その果皮を押しつぶしてエッセンスを絞り出すのが圧搾法です。機械による圧搾が現在では増えてきていますが、やはり手絞りの方が品質が良いと言われています。
簡単に精油が取れる圧搾法ですが、この方法でとれる精油は劣化も早いので、封を切ったら早めに使い切るようにしましょう。
この3つの抽出法でできる精油の内、厳密には溶剤抽出法でできたものはアブソリュート、圧搾法でできたものはエッセンスと言われていますが、ここでは三種とも精油とよぶことにします。
さて、この他にも精油の抽出法はまだあるのですが、あまりにも効率が悪いため、あまりポピュラーではありません。
その中でも、アンフラルージュ法と呼ばれる方法で抽出された最高級のジャスミンのオイルは、何と200個の花からたった一滴しか取れないというのですかですから驚きです。
投稿者 asidru : 2005年09月29日 13:42