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2005年09月29日
香りの正体
香りの正体は物質です。前回、揮発度についてお話ししましたね。
何かの香りを感じているとき、その香りの元になっている成分は、空気中に揮発し、あなたの鼻の穴に入り込んで粘膜にくっついているのです。
ちょっとアレなたとえですが、あんまり状態のよろしくない公園とかのお手洗いって、嫌な匂いがしますよね。
「臭いなぁ。ヤだなぁ。でも、他にないからしょうがないし」
あなたは自分に言い聞かせて、臭いのを我慢して順番を待ちます。自分の番をすませて、手を洗う頃には何だかいつの間にか、さっきまであれほどイヤだった匂いががそんなに気にならなくなってたり。
――――――ええっ?、私って無神経?
大丈夫、大丈夫。誰だって、同じです。嗅覚は五感の中で最も敏感です。そして最も慣れやすいものなのです。人間は脳の発達に連れて、大昔に比べてかなり嗅覚が鈍くなってしまいましたが、他の動物たちは、人間よりもずっとずっと強い嗅覚を持っています。
たとえば、人間に最も身近な動物である犬は嗅覚が鋭いことで有名ですね。警察犬や麻薬犬は、人には感知できないほどのその鋭い嗅覚で、目的の匂いを追跡し、探し当てるのです。
鮭が自分が生まれた川に間違わずに戻ることができるのは、その川の匂いの記憶をたどっていくからなのです。あの広大な海の中、自分の生まれた川の匂いを間違うことなくたどってゆけるなんて、凄いことだと思いませんか?
投稿者 asidru : 2005年09月29日 13:45