法則4

五感全てを満たせ!

マッサージに訪れたお客様が求めているもの・・・それは癒し空間のトータルなプロデュース。

匂い・知覚・触覚・温度。お客様にただ「揉む」という刺激を与え、筋肉をほぐすだけがマッサージではありません。
廉価マッサージがこれだけ普及した今、ただ「揉む」だけではリピーターをつかむことはできません。
足を踏み入れた瞬間、消毒液の匂いが漂っているお店や、肩にかけられたタオルがくさかったら?お客様は2度と足を運びたいとは思わないでしょう。

マッサージ店に求められているもの、、それは日常を離れた心身のリラックス。「癒しの空間」が求められているのです。そのためには、確かなマッサージの技術や、きめ細かいサービス、清潔な用具はもちろんのこと、お客様の嗅覚(アロマ)、触覚(手触り、温度)、聴覚(音楽、BGM)、知覚(お店の見かけ、デザイン、清潔度)、時には味覚や第六感までも刺激し、あらゆる角度から訴えかけることが必要となってきます。お客様の五感(視覚・触覚・味覚・嗅覚・聴覚)を全て満たしてあげましょう。
人間の五感は常に働いており、意識的に休ませることができません。(目だけは閉じれば物理的に見えなくなりますが、基本的には五感の働きを止めることはできません。)
サロン運営においてお客様の視覚(=きれいな内装)&触覚(=施術)を満たすということについては、誰もが気にしますが、実は、施術されている間もお客様の五感は全て止まることなく働き続け「心地よい」「不快」などの情報を脳に絶え間なく送り続けております。そして、お客様は無意識のうちに受容している、これら全ての感覚からのデータを総合して満足度を感じているのです。
一見マッサージとは関係ないようにも思える全ての感覚にまで気を配るのが癒しサロンの鉄則です。
カリスマと呼ばれるサロン、売れているサロンは必ず五感を意識した店作りをしています。あなあなたのサロンは五感を満たしていますか?一度、御自分のサロンをチェックしてみてください。

【視覚】
普段の生活で情報の大多数は視覚を通じてはいってくるといいます。
内装はお金をかけずとも、小物を使った工夫でお客様にトリップ感覚を味わっていただけます。
オススメのアイテムは、壁掛けやオブジェ、タペストリーなど。壁にあしらうだけでぐっとぽくなります。
タイ古式マッサージなら、タイのお寺のオブジェや香炉、観葉植物。ハワイアンマッサージならやしの木やプルメリアの花、などなど、厳選したオブジェで空間を演出しましょう。飾りは多ければいいというものでもありません。
個人の好みはあえて排し、統一感のあるインテリアでまとめましょう。テーマ色を決め、全てグラデーションでまとめるのもひとつの方法です。
照明はメインのものともうひとつ間接照明を作りましょう。
間接照明は部屋全体の雰囲気を和らげます。

【聴覚】
店内のBGMに何も流していない方→まずいです。
店内のBGM、よく考えずにラジオやCDを流している方→ちょっと待って下さい。

民族楽器(バリ→ガムラン、インド→シタール、中国→胡弓etc)を取り入れたり、その土地に根ざしたBGMを選ぶと、お客様は身も心も異国に行ったような気分になり、異世界へのトリップ感が味わえます
もっとも!ここで注意!現地の音楽といっても、現地のポップスや歌謡曲は避けましょう。

ヒーリング・ミュージックの中にはシンセサイザーで作られた物もありますが、中には『電子音より生音(なまおと)と言われるアコースティックな響きの方が癒される』といって、好む方もいらっしゃいます。
お客様の反応、客層、何より、あなたの好みを活かしてお店のBGMを決定しましょう。
なお1時間(74分)程度のCDを繰り返しかけるのはNGです。お客様のいる間に同じ音楽がループしてしまってはダメです。
(ここまで気を使っているお店はほとんどありません。)複数のCDを入れておけるCDプレイヤーがあると一番よいでしょう。
CDはインターネットのamazonなどで簡単に自宅にいながら通販できます。

有線もいいですが、工事費&月額固定費がかかるのと、膨大なチャンネル数のわりには、店でかけるチャンネルは決まっているので、コスト的にもったいないかもしれません。

ジャンル別オススメBGM
●クラシック音楽	英国式・アロマ
●自然音	オールジャンル
●ヒーリング系
●エスニック音楽	タイマッサージ バリエステ アーユルヴェーダ

【触覚】
マッサージ技術による快感の提供、痛みや苦痛の除去はもちろんのこと、様々なことに心を配りましょう。
■爪の長さ女性もちろん、男性でも、無頓着なためか、爪を伸ばしたままの方がよくいます。爪は、短く切らないと、引っかかって痛いです。足裏などのやわらかいところを深く揉んだり、指を滑らす時も、爪が思ったより影響します。
■室内の温度タオルのやわらかさ、部屋の温度のちょうどよさも重要です。エアーコンディショナーは、設定温度もそうですが、風の向きや強さによっても体感温度が変わります。ずっと部屋の中にいると麻痺してしまいます。お客様の反応を見て、臨機応変に対処いたしましょう。寒がりのお客様用に、厚手のタオルやブランケットを渡してあげましょう。
■オイルの温度これは、オイルマッサージをされるお店用の裏技です。本当に細かいところまで気を使っているお店はこのテクニックを実践しています。その方法は簡単で、使うオイルを少しだけ温める。たったそれだけです。簡単なことなのに、ここまで出来ているお店が本当に少ないです暖め方は簡単、大き目のボウルにお湯を張り、その中に、その時使うオイルをビンなどに入れ替えて浸しておきます。些細なようですが、これだけでお客様が感じる心地よさは格段に違ってきます。

お湯が用意できない場合でも、必ず、オイルを一度施術者の手に取り、充分手のひらで暖めてから、お客様のボディに触れましょう。オイルが人肌に温まって気持ちよく、またお客様のボディを丁重に扱っている印象を与えることが出来ます。

ボトルから直接お客様の体にたらしてしまうのは、絶対避けましょう。オイルが冷たいですし、お客様の心理的にもぞんざいに扱われたように感じてしまいます。

【味覚】
ちょっとした工夫でお客様の味覚も満たしてしまいましょう。
海外系のマッサージの原産国の特産品をサービスするのが一番よいでしょう。
ハワイならグァバジュース、台湾なら高山烏龍茶、インドならスコーンと紅茶なんていかが?
地域のユニークな特色があるものがいいですね。マッサージの後は水分補給の意味もこめて、何か飲み物が飲めるようにしてあるとよいですね。
暑い夏には、すっきりするドリンク。寒い冬には、あったまるものを。


【嗅覚】
嗅覚は人間の五感の中で、もっとも原始的で、もっとも長く記憶にとどまるものだと言われています。生理的に強い影響を及ぼすのも特徴です。(肉の腐った匂いをかいで吐き気をもよおしたり、つわりの時に匂いに敏感になるのもその現れです。)

また質の悪い合成香料も人間は敏感に感じ取ります。自然の恵みであるアロマテラピーを有効に使ってお客様の嗅覚を満たしてしまいましょう。

詳しくは、エッセンシャルオイル特集記事をご覧下さい!